企業内外の事実に基づくデータを加工して、ビジネス上の各種の意思決定に
有用な知識や洞察を生み出すという活動のことを指します。
経営者であれば、月次の売上と利益がこうで、キャッシュフローはこうでとか、
財務的なデータを重要視する傾向にありますが、事業活動全般を経営者が
把握し意思決定するためには財務面だけでは正しい意志決定ができません。
私が経営者に組織の現状を伝える際に気をつけている事は、現状を包括的に
伝えるということです。理由は、浮き足立った意思決定をさせない為です。
本筋から外れますがご説明します。
キャッシュが潤うと新しい事業に興味を持ち出すのが経営者の癖。
これはこれで良いことです。なぜなら、新しい事にチャレンジし差別的優位性を
持たなければ中小企業の存在価値は薄れてしまうからです。
→これを経営者が理解しているかは別です。
では、なぜ経営者は新しい事業に興味を持つのでしょうか。
それは恐怖から逃げるためです。
経営者はその身一つで何十人何百人という従業員と、その家族の人生を
保証しなければなりません。
それはとても恐ろしいことです。私なんかでは想像もつかない程の恐怖でしょう。
その恐怖を払拭するために、売上を上げようとする。
その矛先が新規事業なんです。
新規事業は10回やって9回失敗するものです。10回中10回成功したら
1日41件も倒産しません。(2010年度は15000件の法人の倒産がありました)
つまり、失敗する確率がとても高いけど(これ言い訳であり保身です)、
もっと売上/利益が上がる可能性が高い事業に取り組むという姿勢を
従業員に見せつけることで、従業員のモチベーションを上げると同時に、
自信の恐怖を払拭するためなんです。
気持ちは分かりますが、1分考えれば論理が破綻していることに気付きます。
「売上/利益をUPさせるのは新規事業だけではない」ということに。
では具体的にどんな事が売上/利益を向上させるのでしょうか。
それは3つしかありません。
①得意先を増やす。
→現状の製品を買ってくれるお客様を現在の10社から20社に増やせば
売上/利益はあがります。
②単価を上げる。
→現状の製品を10円から20円に上げれば売上/利益はあがります。
③原価を下げる。
→現状の製品の生産原価を20円から10円に下げれば利益があがります。
これらに気づかない、または現状が限界だと思っちゃっている経営者が
ほとんどです。
ですから、ビジネスインテリジェンスは財務の視点だけではなく、顧客の視点と
技術の視点と学習の視点を入れ、正しい意志決定をさせるツールでなくては
なりません。
ここで活用出来るメソッドがバランス・スコアカードです。
バランススコアカードは、企業の持つ重要な要素が企業のビジョン・戦略にどのように
影響し業績に現れているのかを可視化するための業績評価手法です。
財務、顧客、技術、学習の視点で評価することにより、売上だけの偏った評価だけでは
無く、事業活動全般を包括的に評価することができます。
財務の視点ではキャッシュの状況を。
顧客の視点では顧客、見込客の数や要望を。
技術の視点では生産プロセスの評価、改善を。
学習の視点では新しい技術・サービスの研究を。
これら4つの視点をビジネスインテリジェンスに交えることで、
正確性の高い意思決定ができるようになります。
財務の視点ではキャッシュの状況を。
顧客の視点では顧客、見込客の数や要望を。
技術の視点では生産プロセスの評価、改善を。
学習の視点では新しい技術・サービスの研究を。
これら4つの視点をビジネスインテリジェンスに交えることで、
正確性の高い意思決定ができるようになります。