2011年7月31日日曜日

儲かる会社になろう!(原価計算の基礎②)

ここで、原価とは何かを改めてお伝えしましょう。

原価とは「製品一つを作るために必要な費用を集計したもの」になります。
原価は材料費と加工費、経費(間接費)の3つから成り立っています。
これを原価の3要素といいます。


では、まず材料費から。

材料費とは、製品を作るための材料。そのままですね。
重要なのはロスの扱いです。

例えばロス率20%の材料があり、そのロス率が見積原価に計上されていた
としたら、見積価格が上がるので営業はいやがり、10%にしろ!とか、
無理難題を押し付けられますよね。
んで、泣く泣く10%を容認し受注して、際に生産してみると、
やっぱり20%のロスが出てしまってまたドヤされると。

これを続けているようなら一生儲かる会社にはならない。

んじゃあどうしたら良いのか。

それは、原価は原価で実力値で正しく計算し、値決めは原価を下回って
売れば良いということ。すなわち、赤字で売ることですね。

ふざけんなー!という部長の声が聞こえてきそうですが、
重要なのは、この製品は不良率が高いので赤字で売っている。だから、
早急に黒字化する手を打たないと!という動機づけを行うことです。

ロス率を無視した見積もりだけを正とすると、実際に発生したロスの
数字がどこかに言ってしまい、何の解決にもならない。

そのために、実力を見える化しようぜ。

加工費についても同じことが発生します。
ある製品の加工に製造の実力値では1時間かかるとする。しかし、
この実力値で見積もると見積もりが高くなっちゃうので、
ふざけんな!30分でやれ!と無理難題を言われて泣く泣く30分
を許容する。

んで、材料費のロス率と同じ現象が発生し、「おかしい。。。もっと儲かるはずなのに」
と後から不思議がるんです。

多くの企業では、原価を感と経験をベースにど根性計算をしています。
ど根性計算では、解決するべき事項も見つからず、場当たり的な
見積もりが横行し営業担当によって見積もりが変わるという、信頼性が
無い会社になってしまいます。